こんにちは。
先日、商談中のお客様からこんなことを質問されました。
「ウッドショックで木材の価格が高騰しているんですよね?今家を建てるのは損ですか?」
確かにアメリカや中国の建築バブルにより国内への材木の供給が追い付かなくなり、その影響もあって材木の価格が高騰しています。聞くところによると1.5〜2倍なんてところもあるようです。まったく同じものなのに、たった1年で2倍の価格になるのが輸入の怖いところです。
ではやはり今家を買うのは損なのでしょうか。私の考えをお話させていただきます。
今よりも家を安く買える時代は来ない。
建築業界だけに関わらずどの業界もそうだと思いますが、ほぼ毎年といっていいくらい資材の価格改定が行われています。ある程度までは企業努力で飲み込んできましたが、毎年となると建物単価の改定をするしかありません。そんな中で先日ある記事にこんなことが書かれていました。
「日本の会社員の平均年収は30年で2%しか上昇していない」
他国に比べて日本は所得はほぼ変わっていないそうです。(ちなみに隣の韓国は30年で92%増とのこと)それでも資材は高騰し続けています。所得は上がらない、でも住宅単価はどんどん上昇していく。
ウッドショックの影響が落ち着いたからといって、以前の価格に値下がりすることは考えにくい。また今後ウッドショックのような社会的要因で価格が高騰する恐れもあります。もしかすると今が一番安いのかもしれません。
待てば待つほど損しているお金って?
それは賃料です。ずっと賃貸に住み続けられる方にとっては大きな問題はありません。しかし「もう少し安くなるかもしれないから1年待とう」とお考えの方は注意してください。
仮に家賃が8万円だったとして年間で96万円です。もし1年後に高騰した木材の価格が以前の相場まで下がったとしても、1年待ってる間に支払った家賃分96万円を上回る値下げはないでしょう。それに先ほどお話しさせていただいた通り他の資材も値上がりし続けています。そういったところも含めてご検討いただければと思います。
欲しいと思った時がベストなタイミング
色々お話させていただきましたが、結局のところ「欲しいと思った時がベストなタイミング」だと私は考えます。家を建てる目的は「家族が増える」「住みたいエリアに欲しい土地が売りにでた」「叶えたい理想の暮らしがある」などさまざまだと思います。それらは待てば待つほどよくなるかと言えばそうではありません。
土地は生き物と言われています。価格が上がったり下がったり、少し悩んでいるうちに他の方に買われてしまったなんて話もよくあります。一年後と考えていたのに結局数年経っても建てられないといったケースもあるのです。住宅購入のタイミングは社会情勢などではなく、あなたやご家族のライフプランに合わせて決定しましょう。
最後までお読みいただき有難うございました。